VPNをオフにするとどうなる?オフにしてもよい状況とセキュリティ対策を解説

VPN-off

  • VPNをオフにすると危ないの?
  • VPNをオフにする方法を知りたい
  • VPNはどんな状況でオンにすればいい?

インターネットを安全に利用するために、VPNを利用する人が増えています。しかし、VPNをオフにするべき状況を知らないために、大切な個人情報を漏洩してしまう人も多いです。

この記事では、VPNをオフにすることの影響と対処方法について紹介します。VPNをオフにしてもよい状況がわかれば、安全にインターネットを利用できます。

公衆Wi-Fiを利用するときや重要な個人情報を入力するときはVPNをオフにしない方が安全です。状況ごとにVPNのオン・オフを使い分けて、インターネットを安心して利用しましょう。
» VPNとは?インターネットを安全に使用する方法を解説

VPNをオフにするとどうなるのか

VPNをオフにすると起こるリスクは、以下のとおりです。

  • セキュリティリスクの増加
  • データの暗号化の解除
  • ジオブロッキングの影響
  • IPアドレスの露出

VPNを使うことで、個人情報を保護しながらインターネットに安全にアクセスできます。
» VPNへの接続方法と事前準備を解説

セキュリティリスクの増加

VPNをオフにすると、セキュリティリスクが増加する場合があります。インターネットに接続する際、通信が暗号化されていない場合が多いです。暗号化されていないときのセキュリティリスクは、以下のとおりです。

  • サイバー犯罪者に監視される
  • 重要な個人データが漏洩する
  • フィッシング詐欺やマルウェア攻撃に遭う
  • オンライン上の活動や個人の場所が追跡される

データの暗号化の解除

データの暗号化を解除すると、送受信する情報が第三者に読み取られる可能性があります。オンラインショッピングで入力するクレジットカードの番号や、ログイン時のパスワードなどが危険にさらされます。インターネット上でのやり取りが外から見えやすくなるため、サイバー犯罪のターゲットになりやすいです。

HTTPSなど、安全性の高い通信プロトコルを使用していないサイトでは、個人データ漏洩のリスクが高まります。お金が盗まれたり、大切な情報が勝手に使われたりする可能性があるので、注意してください。

ジオブロッキングの影響

ジオブロッキングは、地理的な場所に基づいて特定のコンテンツやサービスへのアクセスを制限する技術です。VPNがオフの状態では、実際にいる位置に基づいてインターネットの利用が制限される場合があります。VPNを使用していない場合、ある国でのみ配信されている映画やテレビ番組は、国外からは視聴できません。

地域によって価格が異なる商品やサービスを購入する際、最低価格で購入できなくなります。自分の住んでいる地域のニュースサイトや、政府関連のサイトにもアクセスできない可能性があります。オンラインゲームなど、地域によってアクセスできる内容が異なる場合も、VPNなしではすべての機能を使えない場合が多いです。

IPアドレスの露出

IPアドレスは、インターネット上での個人の住所のことです。VPNをオフにすると、IPアドレスが露出し、オンライン上のプライバシーリスクが増加します。インターネットでの活動が追跡されやすくなり、個人情報の入手が可能です。IPアドレスから実際の地理的位置が特定され、プライバシー侵害の恐れがあります。

自宅や職場のIPアドレスがわかると、攻撃者のターゲットにもなります。P2Pネットワークやファイル共有サービスを使用する際にIPアドレスが露呈し、著作権違反のリスクもあるため注意が必要です。

VPNをオフにするべき状況

以下の状況では、VPNをオフにしても問題ありません。

  • セキュリティが必要ないとき
  • 最適なパフォーマンスを求めるとき
  • 特定のサービスやアプリの利用制限を避けるとき

VPNをオフにするとインターネットの使い勝手が良くなる可能性があるため、上手に活用しましょう。

セキュリティが必要ないとき

セキュリティが特に必要ではない以下の場面では、VPNをオフにしても問題ありません。

  • 自宅など、信頼できるプライベートネットワークを使用しているとき
  • 個人情報や機密データを扱わないとき

高速なインターネット接続が必要で、セキュリティリスクが低い状況であれば、VPNを切断しても安全です。セキュリティ対策が整っており、不正アクセスのリスクのない環境で作業を行っている場合は、VPNをオフにしましょう。通信環境が安全であるかどうかを正しく判断してください。

最適なパフォーマンスを求めるとき

最適なパフォーマンスが必要な場合は、VPNをオフにしてください。VPNを利用すると、インターネットの速度に影響を及ぼします。以下の活動を行う際は、VPNをオフにしましょう。

  • オンラインゲーム
  • HDクオリティの動画ストリーミング
  • ソフトウェアのアップデート
  • サーバー間のデータ転送
  • ウェブの閲覧
  • データベースへのクエリ実行

ただし、VPNをオフにするとセキュリティリスクが高まるので、注意が必要です。

特定のサービスやアプリの利用制限を避けるとき

特定のサービスやアプリを利用する際は、VPNの使用を控えましょう。VPN接続が原因で、アクセスがブロックされたり、不正行為と見なされたりするリスクがあるからです。

オンラインバンキングや支払いシステムでは、VPN使用が原因でアクセス制限がかかる場合があります。エリア制限のあるストリーミングサービスでは、VPNの使用が許可されていない場合が多いです。規約違反となる可能性もあるため、VPNの使用は避けましょう。

VPNを使用すると、パフォーマンスが低下するゲームやアプリもあります。アップデートがうまく行えない場合もあるので、気をつけてください。特定のサービスやアプリを利用する場合は、VPNを使わないようにしましょう。

VPNをオンにするべき状況

以下の状況下では、VPNはオンにしておくことをおすすめします。

  • 公衆Wi-Fiを安全に利用する
  • 個人データを保護する
  • オンライン規制を回避する

プライバシーを守って安全にインターネットを利用したいときは、VPNをオンにしましょう。
» VPN接続がバレる可能性と対策について解説

公衆Wi-Fiを安全に利用する

公衆Wi-Fiは簡単に利用できますが、セキュリティが不安定な場合が多いです。安全に利用するためにも、以下のポイントに注意してください。

  • データのやり取りを暗号化する
  • IPアドレスを隠す
  • 個人情報を要求されるウェブサイトの利用を避ける
  • セキュリティソフトを使用する

インターネット上でプライバシーを守ることは、情報漏洩を防ぐうえで重要です。公衆Wi-Fiを利用する際は、セキュリティ対策を行い、安心してインターネットを楽しみましょう。

個人データを保護する

VPNを利用して、個人データを保護しましょう。VPNをオンにすると、個人情報の盗難リスクを軽減し、オンラインでの金融取引も安全に行えます。ソーシャルメディアのプライバシーを守り、パスワードやログイン情報の暗号化が可能です。

VPNは、インターネット上の追跡や監視からもプライバシーを保護してくれます。ウェブ閲覧履歴を隠し、フィッシング詐欺、マルウェアから守ることも大切です。

オンライン規制を回避する

インターネットにはさまざまな規制が存在するので、自由に情報へアクセスすることはできません。一部の国や地域では、政府の監視によりソーシャルメディアやニュースサイトへのアクセスが制限されている場合があります。

制限地域に住んでいる人や、プライバシーを守りたい人にとって、オンライン規制を回避することは有効です。IPアドレスを隠せば、世界中のサーバーを介してインターネットへアクセスでき、制限を回避できます。地域による制限を受けることなく、グローバルなコンテンツを楽しむことが可能です。
» VPNで海外から日本のサイトに安全にアクセスする方法を解説

VPNをオフにする方法

ここでは、OS別にVPNをオフにする方法を解説します。

  • iOSデバイス
  • Androidデバイス
  • Windows
  • macOS

VPNをオフにする際には、使用中のデバイスに適した手順を実行しましょう。

iOSデバイス

iOSデバイスでVPNをオフにする方法は、以下のとおりです。

  1. 設定アプリを開く
  2. 「一般」をタップする
  3. 「VPN」または「VPNとデバイス管理」を選択する
  4. アクティブなVPN構成の「i」マークをタップする
  5. 「VPN接続を切断」を選択する
  6. 設定アプリを閉じる

手順通りに操作すれば、iOSデバイス上でVPNをオフにできます。しかし、VPNを無効にするとセキュリティリスクが高まるので、注意が必要です。

Androidデバイス

AndroidデバイスでVPNをオフにする方法は、以下のとおりです。

  1. 設定アプリを開く
  2. 「ネットワークとインターネット」をタップする
  3. 「VPN」オプションを選択する
  4. 対象のVPNを探す
  5. VPNの横にある歯車アイコンをタップする
  6. オプションが表示される
  7. 「オフにする」を選ぶ

VPNの接続を切断することで、デバイスのインターネット通信が直接行われます。

Windows

WindowsデバイスでVPNをオフにする方法は、以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「ネットワークとインターネット」を選択する
  3. VPNセクションを選択する
  4. 接続したいVPNを選び、「接続を解除」をクリックする

macOS

macOSでは、以下の手順でVPNをオフにしてください。

  1. システム環境設定を開く
  2. ネットワークを選択する
  3. VPN接続を選択する
  4. 「接続」の隣のボタンをクリックする
  5. 「削除」を選択する

使用中のVPNサービスに専用アプリがある場合は、アプリを開いて「オフ」に切り替える必要があります。メニューバーにVPNステータスが表示されている場合は、直接オフすることも可能です。

VPNをオフにしたときのセキュリティ対策

VPNをオフにするとインターネットの使用状況が変わるため、セキュリティ対策が重要です。セキュリティリスクを適切に管理し、個人情報やデータを守るための方法を理解し適用しましょう。

  • ファイアウォール
  • エンドポイント保護

VPNがない場合でも、安全にインターネットを楽しめます。

ファイアウォール

ファイアウォールは、インターネットとコンピューターの間にあり、不正アクセスを防ぐセキュリティシステムです。インターネットから送られてくる情報をチェックし、安全なものだけを通過させ、危険なものは遮断します。 ユーザーの活動を監視し、不正行為やマルウェアの兆候を検出します。

家庭内はもちろん、会社や学校などの大きなビルでも、ファイアウォールは大切な情報を守るために不可欠です。 VPNを利用していない場合は、ファイアウォールが機能しているかを確認してください。コンピューターが外部からの攻撃にさらされるリスクを低減できます。

ファイアウォールを設定する際は、インバウンドやアウトバウンドのトラフィックに対する規則を定めましょう。ファイアウォールの設定を間違えると、正当なトラフィックがブロックされる場合があるので注意が必要です。

エンドポイント保護

エンドポイント保護とは、個々のデバイスをセキュリティ脅威から守る方法です。ウイルスやマルウェアは、個人の重要な情報を盗んだり、デバイスを破壊する可能性があります。対策するには、アンチウイルスやアンチマルウェアソフトウェアの使用が必要です。

セキュリティソフトウェアを最新バージョンに保ち、以下のセキュリティ脅威へ備えましょう。

ゼロデイ攻撃
セキュリティの脆弱性が発見された場合に、その修正が提供される前に行われる攻撃
ランサムウェア
データを人質に取って、身代金を要求するプログラム

パッチ管理を通じて、使用中のソフトウェアの脆弱性が修復されます。リモートアクセス時には、接続を暗号化して安全を確保してくれます。セキュリティポリシーとコンプライアンス要件の遵守も、情報保護には不可欠です。デバイスの状態を把握し、必要に応じてアクセス制限を行いましょう。

エンドポイントの監査やログ記録により、問題発生時も迅速に対応できます。個人のデバイスだけでなく、企業が使用するデバイスのセキュリティの強化が可能です。セキュリティインシデントが発生した際には、素早い対処と修復を行いましょう。

VPNのオン・オフに関するよくある質問

VPNのオン・オフに関してよくある質問をまとめました。VPNの使い方で悩んでいる方は、参考にしてください。

  • VPNは常時オンにしておくべき?
  • VPNをオフにすると履歴はどうなる?

VPNは常時オンにしておくべき?

VPNを常時オンにしておくことは、セキュリティを高める有効な手段です。通信の暗号化を提供し、ユーザーのプライバシーを守れるからです。公共Wi-Fiを利用する際、VPNをオンにすればセキュリティが強化され、外部からの監視やデータ漏洩リスクを減らせます。

ただし、VPNを絶えずオンにしていると、以下のデメリットがあるので注意しましょう。

  • デバイスのバッテリー寿命に影響が出る
  • インターネット速度が遅くなる

VPN非対応のソフトウェアやサービスも存在するため、使用する場合はVPNをオフにしてください。バランスを取るためには、状況に応じてVPNのオン・オフを切り替えてください。信頼性のあるVPNプロバイダを選択することも重要です。

VPNをオフにした場合でも、過去に収集された情報は、保護されていることが多いです。セキュリティを最優先する場面では、VPNをオンにしましょう。

VPNをオフにすると履歴はどうなる?

VPNをオフにしても、デバイスに蓄積されたブラウザやアプリの履歴は消えません。VPNの状態に関わらず、履歴は変わらずに残り続けます。

VPNがオフの状態でインターネットを閲覧すると、インターネットサービスプロバイダーは、IPアドレスを使ってユーザーの活動を追跡できます。プライバシーを守りたい場合は、ブラウザの履歴削除機能を利用するか、プライベートブラウジングモードを利用してください。

まとめ

VPNはセキュリティを重視する場合に重要です。以下の状況では、VPNをオンにすることをおすすめします。

  • 公衆Wi-Fiを安全に利用する
  • 個人データを保護する
  • オンライン規制を回避する

特定のサービスやアプリを利用する際には、VPNをオフにすると良い場面があります。制限を避けたいときや、高速な通信速度が必要なときも、VPNをオフにしましょう。ただし、VPNをオフにする際にはセキュリティリスクが増加するため、ファイアウォールなどのセキュリティ対策を講じる必要があります。

デバイスや使用状況に応じて、VPNのオン・オフを切り替えることが重要です。セキュリティやプライバシーリスクに気をつけながらVPNを活用して、快適なインターネット環境を楽しみましょう。

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